【マイクラ】初心者は過保護でいいし、それを認めてきたからマイクラは人気なんだよという話【Minecraft】
マインクラフト（マイクラ）のようにオンラインマルチが可能なゲームでは、上級者と初心者が一緒にプレイするような場面が生まれます。
そういう状況を配信で目にしたとき、「初心者を過保護にするな」的なコメントをする人が一定数います。
しかし、マイクラを長くプレイしていろんなプレイヤーを見てきた私からすると、「マイクラに関して言えば初心者は過保護なくらいがちょうどいい」と断言できます。
私がそう考える理由とともに、価値観の押しつけは自分の首を絞めるぞという話をしていきます。
ソロ初心者に優しくないゲーム
まず、マイクラで始めてサバイバルのワールドを作ったときのことを思い出してみましょう。
マイクラには、多くのゲームで実装されているようなチュートリアルがありません。ストーリーやクエストもなく、動画などを視聴して予備知識がない限りは、何をしたらいいか分からない人がほとんどでしょう。
とりあえず木を壊して集め、モブを倒して食料をゲットするものの、それをどう使っていいかも分からないまま夜を迎え、敵モブにやられてしまう。
多くのゲームをプレイしてきた人であれば、そこから学んで次はどう立ち回ればいいか考えることができますが、ゲームに不慣れない人はそうはいきません。
復活しては死亡するを繰り返すうちに、まったく進まない状況に嫌気が差してゲームを止めてしまう人も、たくさんいるのではないでしょうか。昨今のゲームと比較すると、マイクラは序盤の離脱ポイントがあまりに多いゲームなのです。
ダイヤモンド装備で大冒険、TNTの爆破、エリトラでの飛行など、この先楽しいことがたくさん待っているのに、それを味わわずにマイクラから去っていく人がいるとしたら、あまりにもったいないと思いませんか？
初心者を支えるコミュニティあってこそ
特に序盤において初心者に不親切と言えるマイクラですが、普段ゲームを積極的にしない層も含めて多くのプレイヤーを抱えています。これはなぜでしょうか。
それは、多くの先輩プレイヤーのサポートを受けられる体制が整っているからです。そこにはリアルのゲーム仲間だけではなく、オンライン上の仲間であったり、さまざまな動画でヒントがもらえることも含みます。
例えばマルチプレイでは、先輩プレイヤーが作成したモンスタートラップを使ってアイテム収集や経験値稼ぎができますし、ダイヤモンドなど貴重なアイテムを譲ってもらうこともできます。
「自分で集めるから面白いんだろ」という考えの人もいるとは思いますが、先ほども述べたようにマイクラの序盤は初心者に大変厳しく、なんの助けもなければライト層のプレイヤーが楽しさを感じるのは難しいゲームなのです。
ライト層や新規をいかに惹きつけるかは、あらゆるコンテンツを維持していくうえで最優先の課題と言えます。格闘ゲーム「ストリートファイター6（スト6）」が複雑なコマンド入力不要の操作方法を取り入れたことで、新規層をガッツリ取り込んだことをご存知の人も多いでしょう。
異なるスタイルにも寛容になろう
私も古のゲーマーですから、「自分で苦労しないと面白くない」という意見が理解できないわけではありません。
しかし、特にマイクラに関して言えば、初心者やライト層が自力で楽しさを実感できるところまでいくのはかなり時間がかかるゲームであり、熟練プレイヤーがサポートして楽しい部分を早めに見せてあげるのはいいことだと思います。
それでマイクラの楽しさを実感してくれれば、そこから長く続けてくれる可能性も高まります。それを繰り返して広がってきたのがマイクラのコミュニティではないでしょうか。
マイクラの実況界隈を見ても、流行初期から現代に至るまで、人気のある実況者・配信者は時代とともに移り変わっています。コンテンツが人気を保つのはこれが重要なんです。
プレイスタイルにそれぞれの考えがあるのは当然です。ただ、自分に相容れないスタイルを目にしたときに、それを強い言葉で批判して追い出そうとするかのような振る舞いは、巡り巡って自分のところに、コンテンツの衰退という形で返ってきます。
分かりやすく言えば、新規やライト層が減少すれば、マイクラを動画や配信でプレイする人も減り、大型アップデートの頻度は間違いなく低下します。そうやって消えていったコンテンツは過去に山ほどあります。マイクラにはそうなってほしくないんですよね。
ランクシステムがあるオンラインゲームであれば問題になるかもしれませんが、マイクラにそんなシステムはないのですから。
まとめ
初心者から熟練者、ソロプレイヤーからマルチプレイヤー、動画や配信を見るだけの人まで、あらゆる層が楽しめるゲームとして成長していったのがマインクラフトです。
その部分が変わらずに残ってくれれば、今後も長く楽しめるゲームであり続けることでしょう。
マイクラ15周年、AIによるプレイサポート、ホロライブさんのマイクラ企画など、いろいろなニュースがあったこの一週間、私はそんなことを考えていました。
